パートナーシップで健保業務の未来を支える

2025年 5月27日

パートナーシップで健保業務の未来を支える
ユニバーサル・ビジネス・ソリューションズ株式会社
 執行役員 システムサービス本部長 三瓶 高 様(中央左)
 執行役員 経営企画本部長 森川 慎二 様(左)
TTピーエム株式会社
 代表取締役社長 生藤 芳一(中央右)
 ヘルスケアサービス部 部長 木山 弘志(右)

法改正に追従する医療DXの推進

生藤 TTピーエム株式会社(以下、TTピーエム)創立40周年ということで、ユニバーサル・ビジネス・ソリューションズ株式会社(以下、UBS)の三瓶様、森川様にお話をお伺いします。

三瓶様 40周年おめでとうございます。よろしくお願いします。

木山 UBS様は健康保険組合向けにシステムの開発・保守をされていますが、昨今の変化の激しい業界状況について、どのように捉えていらっしゃいますか?

三瓶様 私が所属する部門は、フィールドSE、コールセンターなどお客様と直接やり取りする機会が多くあります。そうした中で、マイナ保険証への移行準備がお客様の業務負荷を増大させていると強く感じています。
また、国が推進する医療DXも、現在はまだ実現に向けての段階です。医療DXがさらに進展すれば、現在の高い業務負荷も落ち着くと見ていますが、それまではしばらく繁忙な状態が続くと予想しています。
私たち基幹システムのベンダーとしては、お客様の課題やニーズを深く理解し、できるだけストレスや負担をかけずに利用できるシステムを提供していく必要があると考えています。

森川様 日本の重要な国家戦略の一つである医療DXの「パスポート」と位置付けられるマイナ保険証。紙やカードの健康保険証によるやり取りがすべてデータに変わり、当社の基幹システムで管理しているデータが中間サーバー経由でオンライン資格確認等システムへ連携され、医療機関などで資格情報が確認されるようになっています。
万が一誤った資格データが連携された場合、加入者の皆さまに多大なご迷惑をおかけすることになります。まさに医療基盤の根幹に関わる部分に当社が携わっているため、これまで以上に基幹システムの安心・安全な運用が重要になってきていると認識しています。

複雑化する健保業務への対応

木山 UBS様の業務において、苦慮していることなどありましたらお聞かせください。

三瓶様 単に法改正や制度改正に対応したシステムを施行前までに提供するということではなく事前にシステムの対応内容とお客様の運用ニーズが適合するかの調整を行い、実現方法をご提案する必要があります。特にカスタマイズを実施されているお客様については、そのデメリットもご説明させていただいた上で運用の見直しも含めたご提案を行います。
これらを限られた期間で計画し、円滑にシステムを稼働させるためには担当営業や担当SEに対して改正内容やシステム対応に関する社内教育を行い、その上で、お客様との対話とスピードが重要になってきます。それをいかに実現していくかが課題であると考えています。

森川様 マイナ保険証だけでなく、子ども・子育て支援金制度、適用拡大、高額療養費制度の見直しなど、「全世代型社会保障」という枠組みの中で、今後も様々な法改正が予定されています。
また、それに合わせて健保業務のデジタル化も徐々に進展しています。こうした法改正とデジタル化の双方を考慮すると、これまでのカスタマイズを中心とした「個別独自運用」が課題となるケースが増えてきているため、現在「標準運用」への切り替えを組合様と協力しながら推進しています。

健保の未来を共に築くパートナーへ

生藤 ありがとうございます。では最後に、今後TTPMに期待されることがありましたら、忌憚のないお話をお願いします。

三瓶様 お客様数の増加や業務の複雑化によって、お客様からの期待とともにSEのサポート負荷も高くなっていると感じます。
貴社には、今まで培ってきた実績の中でサポート向上に役立つご意見などあれば、ぜひ参考とさせていただきたいと考えています。
また、より多くのお客様に安心して当社システムをご利用いただく為に、要員の育成を含めた強固なサポート体制についても構築を進められることを期待しています。

生藤 ありがとうございます。体制強化という意味では新規社員の採用などを行うと共に人材ローテーションにより段階的な育成を実施することでお客様への対応を充実させていく考えです。

森川様 健康保険組合の業務は非常に専門性が高く、人材育成には相当な時間を要します。そうした中で、当社は担当SEを配置し、お客様の近くで複雑化する業務をサポートすることを価値として提供しているため、お客様数の増加に合わせてサポート要員の増強とSE作業の自動化および効率化の推進が必要だと考えています。
様々な企業との連携を通じて、人材育成を含めた強固なサポート体制を構築していきたいと考えており、TTPMさんには大きな期待を寄せています。
それともうひとつ、健保組合にとっても働き手の減少は喫緊の課題として顕在化してきていると感じています。そのため健保業務の一部をアウトソーシングするBPO需要は今後ますます拡大すると予想されます。
一方で、現状の健保業務が紙を中心としたプロセスであることから、アウトソーシングへの移行にはセキュリティ面、コスト面を含め、様々な障壁が生じる可能性があると考えています。
TTPMさんの他業界で培われたデジタル領域の強みを活かし、BPOとデジタル化を組み合わせた取り組みを進めていくことが、組合様にとって大きなメリットになると考えていますので、こちらについても連携しながら推進していければと思っています。

生藤 ありがとうございます。UBS様の強みとTTPMの強みを掛け合わせることで、さらに競争力を高めていくことにつながると思います。

木山 そうですね、ぜひ、今後ともよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。

パートナーシップで健保業務の未来を支える
ユニバーサル・ビジネス・ソリューションズ株式会社
 執行役員 システムサービス本部長 三瓶 高 様(中央)
 執行役員 経営企画本部長 森川 慎二 様(中央左)
TTピーエム株式会社
 代表取締役社長 生藤 芳一(中央右)
 ヘルスケアサービス部 部長 木山 弘志(左)
 営業部 櫻井 聡(右)
※この記事に掲載の社名、部署名、役職名は、2025年5月現在のものです。

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