共に歩む、未来への一歩
東芝健康保険組合
2025年 5月22日
志賀 TTピーエム株式会社(以下、TTPM)創立40周年ということで、富士ソフト株式会社(以下、富士ソフト)の野村様、野呂様にお話をお伺いします。
野村様 40周年おめでとうございます。よろしくお願いします。
志賀 最初に、AIシステム部のビジネス内容についてご紹介ください。
野村様 私たちは基本的に自動車業界のお客様のお困りごとを解決するというスタンスで、お客様とのコミュニケーションの中から着想を得て、製品やソリューションを開発し販売することをミッションとしています。TTPMには各種データにタグやメタデータを付加するアノテーション、AIに用いる様々な入力データなどをお願いしています。昨今、AIの発展・普及に伴い、画像データのアノテーションニーズが急増していますが、今後は画像以外、特に最近では生成系AI、あるいはAIエージェント関連で、業界特有の知識が要求される業務が増えていくと予想しています。
志賀 ありがとうございます。生成系AIの登場もあって変化が急激ですが、富士ソフト様から見て最近の顧客ニーズにはどのような変化が見られますか。
野呂様 野村が申し上げたように、これまでは画像解析が主流でしたが、ChatGPTの登場以来、テキストはもちろん、映像も対象になっています。生成系AIは世の中のインターネット上の情報をベースに学習するため、業界特有の知識や情報はあまり入っていません。今はその業界特有の知識を取り入れられる仕組みや、そうしたデータを活用した上で製品やソリューションを開発して欲しいというリクエストが増えています。例えば、自動車業界であれば自動車業界特有の多様なデータを、既存のシステムに取り込むだけでなく、さらに製品にまつわる法規への対応なども要望されています。
志賀 ありがとうございます。弊社でも最近は生成系AIに関わるデータ、生成系AIへの活用に特化したデータを作るご依頼が増えています。次に、これまで数多くのアノテーションのご依頼をいただきましたが、その結果に対するご評価、あるいはTTPMに対してさらに期待されることがありましたら、ぜひお聞かせください。
野村様 細かなオーダーにもしっかり対応していただいています。特に映像データのアノテーションに関して精度や品質は、お客様から高い評価をいただいていますし満足度も高いです。
野呂様 複雑なオーダーにも臨機応変に対応いただいていますので、非常に助かっています。
野村様 今後に期待することとしては、今はただデータを入れるというよりも、どのように入れる仕組みを作るのかというフェーズに変わってきており、ちょうどシステム自体の変革期になっていると思います。今後はいろいろなデータの形に対応し、今までとは違うものに取り組まなければいけないので、ぜひとも協力していただきたいですね。例えば図面や、仕様書、法規のテキストなどについて、ある程度意味を分解して入力する必要があります。その時にどういうシステムを作り、どのようにデータを取り込めばいいのか、という試作を重ねています。他にも様々な制限も出てくると思いますので、その時には相談させていただき、ぜひ協力してもらえればと思います。
志賀 弊社もお客様のご要望にただお応えするだけではなく、コミュニケーションを密にしながらより良いものをお届けするアジャイル型サービスを売りの一つにしています。今後ともよろしくお願いいたします。最後に、今後の成長戦略などございましたら差し支えのない範囲でお聞かせいただけますか。
野村様 めまぐるしくAIが進歩する中、生成系AI、その先のAIエージェントといった業界の流れや競合するライバルの動向も見据えて、当社がどこに注力して取り組むか、試行錯誤しながら調査研究し模索している状況です。今は業界全体が過渡期に入っており、当社もそれに合わせて戦略を立案しているというのが現状です。
志賀 分かりました。TTPMとしても富士ソフト様のビジネスにこれまで以上に貢献できるように頑張ります。本日はありがとうございました。